当院は弘法大師さまが弘仁の昔、高野山ご開創にあたって苦修練行遊ばされた聖跡で、内の八葉の一つ「遍照ヶ峰」に建立されております。
お大師さまが、開創の砌この地でご修行になられ不思議と四囲が光明に輝き、香気林に満ち摩訶毘慮遮那如来如意宝生の三昧を体得せられました。
故に「遍照ヶ岡」と名付けられ、この地にご本尊両界大日如来の当院が建立され、その名もお大師さまのご宝号のままの「遍照尊院」と呼称されております。
又、当院は江戸時代に津軽家との檀縁深く、その関係の文献画像などが数多く残されております。
明治二十五年の大火で当院も灰塵に皈し、昭和九年の弘法大師御入定千百年ご遠忌を記念して再興に取り掛かり、現代に至っています。
当院は宿坊としても、古来の寺院建築の中に、民芸風の味わいを加味したお部屋などを主体としておくつろぎいただき、 信仰と観光の両面の皆様に喜ばれる寺院をめざしております。